ミュンヘンとクリスマスと恋

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勉強したいという気持ちを抑えつつあえて休日とした。結果よかった。ミュンヘンに行った。3,4時間の滞在だったが、市庁舎広場前のクリスマス市を通った後に、絵が見たかったのでアルテ・ピナコテークに行った。レジデンス前の広場でそう言えばクリスマス市以外考えてなかったことに気がついていた。


カールスプラッツだったか、に入ったくらいから葡萄酒の甘い匂いが冷たい空気の向うから漂っていた。仮設、といってもオクトーバーフェストの仮設遊園地を知っている後だからまあ、ほとんど建物だが、これもまた特設されたスケートリンクに面した売店でいっぱいやろうかとも思っていた。だが市庁舎前のクリスマス市を目指してきたので横目に通り過ぎた。市庁舎前の売店の一つで葡萄酒を注文した。


カウンターの向うのおばさんは何故か味噌汁でもすくうのか位のおたまを手にとって、こちらからは見えない台の下の樽らしきものに入っている葡萄酒をすくった。私の前に何かを注文してカップに入った湯気のたっている飲み物を持って行ったカップルがいたが、あれはコーヒーだと思っていた。と、私の葡萄酒にも湯気が立っている。おや? 言い間違えたかな?

ホットワイン初体験だった。道理で甘い匂いが寒い中匂って来るわけだ。飲む時に何度かむせた。おいしかった。私より数段飲むペースの早いおじいさんが私が葡萄酒を半分のみ終えた頃にやってきて、私の飲み終わるまでにもう一杯葡萄酒を飲み干した。市で売ってるものはGAPとあんまり変わらなかったような気がする。


レジデンツ前に出て大学の方に向かった。ギリシャ神殿みたいな建物があるがあそこの前ではツリーを売る準備をしてた。有意義に休みを過ごしたかったし落ち着きたかったし、美術館に進路をとった。


もう薄暗かった。流石に美術館南の芝生の広場には人影はなかった。入場料は前回日曜で1ユーロだったが、今回は5.5ユーロ。日本人の二人組みの女がうかれた顔をして同じ階段を上っていた。自信を誇示するかのようだった。背は低く容姿も並みだった。足は無論短かった。わたしは走って彼女達を置き去りにした。


前は見れなかったダ・ヴィンチだが、今回目出度く見ることが出来た。あとはルーベンスだけしか見なかった。それとラファエロか。あれはラファエロなんだよなあ。名前が似てるのが幾つかあるから自信なし。ダ・ヴィンチばかりは確信ある。


今日は一階にある展示室にも足を運んだ。喫茶店があるがわじゃあなくて土産物屋のある方。静かだった。そこで少し胸の高鳴る出来事があった。私がその展示室に入ると、前から一人東洋人女性が歩いて来た。格好がどこかしっかりしている。最初は館内の係員か何かかと思った。しかし下はスーツのようではあるが似たような生地のカジュアルだった。ただの観光客でないことは分かる。おそらく大学生だろう。少し前に頭の悪そうな女二人を見ていたからか、その女性が極端に美しく見えた。私が彼女の顔に目をやると、彼女はおどおどとして私の視線から逃れようとし、目を横にした。自分に誇れるものなど何もないと知っているのだ。瞳の大きな美人であった。日本人のような気がした。その時はただすれ違っただけだったが、あとのしばらくは彼女のことが頭から離れなかった。自分のペースで歩く人だった。展示室を出てから、彼女どこへ行ったろうと土産物屋の方に行ってみると、幸いいた。やっぱり観光客か。まあ、彼女の手を握って結婚してくれと言おうと思ったが、度胸がなかった。何もできることはないと思わずとも言い聞かせつつ美術館を出た。もう二度と会えないだろう。


と言うわけでミュンヘンで失恋して帰って来た。悲しいね。

※管理人の方へ アメリカとはあんまり関係ありません。場合によっては削除して下さい